道路や橋などの構造物を設計するための土木CAD

道路や橋などの構造物を設計するための土木CAD

何気なく使っている道路や橋などの構造物は、どれも土木工事を経て誕生しています。とはいえ、いきなり施工が始まるわけではなく、その前に綿密な設計を行わなければなりません。それに使われるソフトウェアはCADと呼ばれるもので、製図において欠かせない存在となっています。新規で制作するために必要なのはもちろんですし、既存のものを修正するためにも不可欠です。そして、これらのソフトウェアを使いこなせるオペレーターも必須の存在となっています。

期待される主な役割は構造物のデザインであり、ビジネスワークにおいて幅広く利用されているのが実情です。とはいえ、一般のCADとの違いを適切に把握しておくこともポイントになります。民間資格ですが「土木CADインストラクター認定試験」が注目されており、「建築CAD検定」などと一緒に取得することが推奨されています。もちろん取得しただけで使いこなせるわけではなく、実務を通して経験を積んでいくことが欠かせません。

ソフトウェアに関して詳しいだけでなく、土木に精通していると使いこなしやすくなります。人材不足の職種なので、この条件を満たしているオペレーターは即戦力です。ただし、実際には仕事をしながらスキルを磨いていく人のほうが一般的です。上記の資格に関しても必須ではないため、就職や転職の後に取得するケースも珍しくありません。

施工チームと連携することも多く、設計内容を正確に伝達する役割を担うことになります。作成した図面を提出したら、それに対する意見をもとに修正することになるでしょう。そのたびにCADを活用し、繰り返しによって精度を高めていくのがセオリーです。デザインのを変更する要求を受けたときも、データをカスタマイズして手早く対応しなければなりません。その際は、前述のように土木の知識に照らし合わせて進めていきます。

土木に使用するとはいえ、建設業界で使われている一般的なタイプと基本操作は同じです。そのため、これまでに使用経験があるものを選択するのも一つの手です。それぞれ特徴が異なるので、今後の業務の内容を考慮して新しいタイプを使えるようになることも有効です。たとえば2次元モデルだけでなく、3次元モデルを扱えるものも重宝されています。いくつかのタイプを習得しておけば、仕事の幅を広げることに役立つでしょう。フリーソフトの中にも実用レベルのものが存在するため、まずはそちらで練習する人も少なくありません。