Speed

建築CAD共通 3Dフォーマット、「SPEEDフォーマット」は、従来の汎用3Dフォーマットで課題とされた点を克服し、建築業界全てに有効な働きをもたらすことを前提に考えられたオープン・フォーマットの新しいデータ形式です。

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近年、建築CADは図面作成や積算に加えて、完成予想図やパースによるプレゼンテーションの品質が重要視されています。
建築CADで完成予想図やパースなどを製作する際、品質や仕上がりに直接影響を与えるのが室内外に設置される住宅設備や家具などの3D部品データです 。
完成予想図やパースなどをリアルで高品質に仕上げるには、住宅設備や家具などの3D部品データそのものの品質を上げる必要があります。その上、この高品質の3D部品データを多数用意する必要があります。
現在、多くの建築CADで利用されている住宅設備3D部品データのフォーマットは、建築CADを開発している各社の独自形式のフォーマットがほとんどです。そのために住宅設備3D部品データを異なるCAD間で共通利用することが出来ません。そのために住宅設備メーカーや建材メーカーによっては同じ製品の3D部品データを複数のフォーマットで提供しています。また、自社製品のフォーマットに適合した3D部品データが存在しない場合には、建築CADベンダー自身が3D部品を製作しています。つまり同じ製品の3D部品データが複数のフォーマットで存在していることになります。
その結果、住宅設備メーカーや建材メーカー、建築CADベンダーの3D部品データの製作予算は年々増加する一方です。もし、これらの3D部品データのフォーマットを共通化するこができれば、多重投資を避けることが可能になります。

2007年6月に建築基準法の改正が行われました。また、2008年より国土交通省主導により長期優良住宅先導的モデル事業がスタートしました。また、2009年10月には住宅瑕疵担保履行法が施行されました。
このように、長期に渡って良好な状態で保ち、使用するための構造や設備が講じられた住宅の普及を促進するための制度化が着々と進んでいます。

建築CADでもこれらの法制度に適宜対応すると同時に、建築CADで使用する住宅設備3D部品データもそれに見合うものが求められることになります。

SPEEDフォーマットは、オープン・フォーマットです。
誰もが無償でSPEEDフォーマットを利用することができます。
SPEEDフォーマットは、完成予想図やパースによるプレゼンテーションの品質を高める住宅設備3D部品データを実現します。 3D部品データの要素
3Dモデル、テクスチャ、マテリアル、2D図形、データベース(製品情報、型番など)、配光データ、各種パラメータ、URLなど、 SPEEDフォーマットは、建築CADで必要とされる3D部品データの要素を全て内包しています。 サイズ違いや部品組み合わせ
サッシ、システムキッチンや収納など、サイズの変更や、パーツの組合せ入替えが必要な部品も全てひとつのファイル内に納めることが可能です。 ファイルの外部参照
ドアとノブのように複数の部品による組み合わせについて、外部のファイルを参照したり、組み合わせたりすることで改廃などのメンテナンスを容易にします。
上記のサムネイルをクリックするとQuickTimeが起動します。
SPEEDフォーマットは、これまでに製作された3D部品の資産を活用します。 DXF、3ds、XVL、GDLなどの既存3D部品データフォーマットとの互換性を保ちます。
SPEEDフォーマットは、完成予想図やパースなどの見栄えの品質を向上するだけでなく製品の改廃や長期優良住宅の要件であるトレーサビリティにも対応します。 3D部品フォーマットとしては初めての試み:データベースを実装
SPEEDフォーマットには自由度の高いデータベース、SQLiteが組み込まれています。これによって、詳細な製品情報や品番管理、製品の改廃による更新が実現できます。また、住宅の履歴を実際に使用された部品単位で残すことも可能です。
SPEEDフォーマットは、技術仕様と製作指針の二つで定義されています。